
・順列との違いが分からない
今回はこんな生徒さんに向けて記事を書いていきます。
さっそくですが、問題です。
両親2人と子供3人(たかし、あきら、ゆうき)の5人が円形のテーブルに座っています。
このとき5人全体の座り方は何通りありますか。
これが円順列の問題です。
結論から言うと、\((5-1)!\)となり24通りとなります。

今回は円順列の公式と順列との違いを伝えていきたいと思います。
・円順列とは?
・順列との違いは?
・じゅず順列
・円順列<練習問題>
学生時代は塾でアルバイト数学講師歴4年
教えてきた生徒の数100人以上
現在は日本一周をする数学講師という独自のポジションで発信中
円順列とは?
円順列とは名前の通り円の順列のことです。
人が円形テーブルに座ったり、
ボールを円状に並べたりする問題が多いですね。
円順列の公式は以下のようになっています。
では、円順列は順列とどのように違うのでしょうか。
実際に問題を解きながら、解説していきます。
順列との違いは?
順列が異なるn個のものを並べるときに\(n!\)としたのに対して、
円順列は\((n-1)!\)となっています。
これはなぜなのでしょう。


冒頭の問題で想像してみてください。
両親二人と子供3人(たかし、あきら、ゆうき)が円形のテーブルに座ったとします。
その中の1つの並び方として、こんな座り方もあると思います。
つぎにこちらを見てください。
さっきの並び方と見比べてどうでしょうか。
じつはこれ、見ている向きを変えただけで同じ並び方なのです。
他にもこれもこれも同じものとします。
したがって、順列と同じように\(5!\)としたら、このような向きが違うだけで同じものも数えてしまいます。
そこでひと工夫必要なのです。
円形テーブルの中で、1人基準となる人を決めるのです。
その人を先頭として、順列を考えた後に円形に座らせると考えれば、向きの違いを気にしなくてよくなります。
だから、円順列の公式は\((n-1)!\)になるのです。
したがってこの問題は、
\((5-1)!=24\)となり、24通りであることが分かりました。
じゅず順列
円順列の話をしたついでに、じゅず順列についても解説します。
じゅず順列の公式
円順列の公式を2で割ったのがじゅず順列の公式になっています。
では、どういった問題がじゅず順列なのか見ていきましょう。
色の異なるビーズ5つをすべて使って、ブレスレットをつくります。ブレスレットは全部で何通り作ることができますか。
これはじゅず順列の問題です。
考え方は円順列の問題と似ています。
まずは5つを円形に並べる問題なので、\((5-1)!\)通り
円形に並べるだけならば、この2つは異なるものですがブレスレットとなると話は別です。
ブレスレットは裏返すことができるので、
この2つは同じものとして扱います。
表と裏を考えた結果、ブレスレットは全部で\(\displaystyle \frac{(5-1)!}{2}\)通りあることが分かりました。
このような理由でじゅず順列の公式は\(\displaystyle \frac{(n-1)!}{2}\)になるのです。
円順列<練習問題>
では、それぞれ練習問題を用意したので解いてみてください。
1.4人で円形のテーブルに座るとき、何通りの座り方がありますか。
2.6色のビーズを使って、アクセサリーを作るとき何通りの作る方がありますか。
1.これは円順列の問題なので、
\((4-1)!=6\)
したがって、6通りの座り方がある。
2.これは表裏があるじゅず順列の問題なので、
\(\displaystyle \frac{(6-1)!}{2}=60\)
したがって、60通りの作り方がある。
おわりに
今回は数学Aの円順列の公式と順列との違いをまとめました。
教科書に内容に沿ってどんどん解説記事を挙げていくので、
お気に入り登録しておいてもらえると定期試験前に確認できると思います。
Youtubeでも解説動画を載せているので、そちらもぜひご覧ください。
質問や相談もtwitter(@math_travel)の方に連絡ください。
では、ここまで読んでくださってありがとうございました。
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