「二次関数の頂点の求め方が分からない」
「頂点や軸の求め方が知りたい」
今回は二次関数の頂点や軸の求め方を解説します。

二次関数の軸や頂点は以下の形で求めることができます。
二次関数の軸・頂点
2次関数\(y=a(x-p)^{2}+q\)において、
放物線の軸:\(x=p\)
頂点の座標:\((p,q)\)
また、二次関数の頂点の求め方は主に2つあります。
- 平方完成で求める方法
- 公式に代入する方法
本記事では二次関数の軸と頂点の求め方を解説します。
平方完成が苦手な方は、ぜひ本記事を参考にしてください。
記事の内容
二次関数の軸と頂点
二次関数の軸・頂点
2次関数\(y=a(x-p)^{2}+q\)において、
放物線の軸:\(x=p\)
頂点の座標:\((p,q)\)
二次関数を以下の形にできれば軸と頂点が分かります。
\[y=a(x-p)^{2}+q\]
この二次関数は\(y=ax^{2}\)のグラフをx軸方向に\(p\)、y軸方向に\(q\)だけ平行移動した二次関数を表しています。

-
二次関数のグラフを平行移動させる公式と証明!なぜマイナスになるの?
頂点と軸の求め方
二次関数の頂点と軸の求め方は主に2つあります。
軸・頂点の求め方
- 平方完成して求める方法
- 公式に代入して求める方法
頂点と軸を求める方法は他にもありますが、今回は二次関数の単元だけで解説します。


平方完成で求める方法
まずは平方完成を用いて軸と頂点を求める方法から解説します。
参考
平方完成とは以下のような式変形です。
\begin{eqnarray}
x^{2}+4x&=&(x^{2}+4x+4)-4\\
&=&(x+2)^{2}-4
\end{eqnarray}
\begin{eqnarray}
x^{2}-6x+4&=&(x^{2}-6x+9)-9+4\\
&=&(x-3)^{2}-5
\end{eqnarray}
二次関数\(x^{2}+6x+5\)のグラフの軸と頂点を求めます。
\begin{eqnarray}
x^{2}+6x+5&=&(x^{2}+6x+9)-9+5\\
&=&(x+3)^{2}-4
\end{eqnarray}
ここで以下のことを思い出して
2次関数\(y=a(x-p)^{2}+q\)のとき、
放物線の軸:\(x=p\)
頂点の座標:\((p,q)\)
\((x+3)^{2}-4\)のグラフの軸と頂点は、
放物線の軸:\(x=-3\)
頂点の座標:\((-3,-4)\)
だと分かります。
つまり、平方完成をして\(y=a(x-p)^{2}+q\)の形にできれば、軸も頂点も分かるのです。
公式を暗記して求める方法
もう1つの方法として、軸と頂点の公式に代入する方法があります。
ただし、以下の公式を覚える必要があるのでオススメはしません。
軸と頂点の公式
\(y=ax^{2}+bx+c\)のグラフにおいて
放物線の軸:\(\displaystyle x=-\frac{b}{2a}\)
頂点の座標:\(\displaystyle (-\frac{b}{2a},-\frac{b^{2}-4ac}{4a})\)
二次関数\(x^{2}+6x+5\)のときの軸は
\begin{eqnarray}
x&=&-\frac{b}{2a}\\
&=&-\frac{6}{2 \cdot 1}\\
&=&-3
\end{eqnarray}
したがって、放物線の軸は\(x=-3\)
また、二次関数\(x^{2}+6x+5\)の頂点は
\begin{eqnarray}
頂点のy座標&=&-\frac{b^{2}-4ac}{4a}\\
&=&-\frac{6^{2}-4 \cdot 1 \cdot 5}{4 \cdot 1}\\
&=&-4
\end{eqnarray}
したがって、二次関数\(x^{2}+6x+5\)の頂点は\((-3,-4)\)となります。


平方完成ができれば2次関数のグラフを書くことができます。
グラフの書き方は「二次関数のグラフの書き方を3ステップで解説!」にて詳しく解説しました。
分数やマイナスをもつ二次関数の頂点
軸や頂点を求めたい二次関数が、分数やマイナスを含む場合があります。
\[\displaystyle y=x^{2}+\frac{6}{5}x+3\]
\[-x^{2}+6x+3\]
難しそうに見えますが、落ち着いて対処すれば問題ないです。
- 分数を含む二次関数
- マイナスを含む二次関数


分数を含む二次関数
二次関数\(\displaystyle x^{2}+\frac{6}{5}x+3\)の軸と頂点を考えましょう。
やはり気になるのは、\(\displaystyle \frac{6}{5}x\)ですよね。
今回は平方完成を用いた求め方をします。
\begin{eqnarray}
y&=&x^{2}+\frac{6}{5}x+3\\
&=&(x^{2}+\frac{6}{5}x+\frac{9}{25})-\frac{9}{25}+3\\
&=&(x+\frac{3}{5})^{2}+\frac{66}{25}\\
\end{eqnarray}
したがって、分数を含む2次関数の軸・頂点も求めることができました。
放物線の軸:\(\displaystyle x=-\frac{3}{5}\)
頂点の座標:\(\displaystyle (-\frac{3}{5},\frac{66}{25})\)
マイナスを含む二次関数
次にマイナスを含む二次関数もみていきましょう。
\(-x^{2}+6x+3\)の軸と頂点の座標を求めます。
\begin{eqnarray}
y&=&-x^{2}+6x+3\\
&=&-(x^{2}-6x)+3\\
&=&-(x^{2}-6x+9)+9+3\\
&=&-(x-3)^{2}+12\\
\end{eqnarray}
したがって、
放物線の軸:\(x=3\)
頂点の座標:\(\displaystyle (3,12)\)
頂点と軸の求め方《おすすめ動画》
ここまで軸と頂点の求め方を解説してきました。
「イマイチ分からないなぁ...」
そんな方は下の動画がおすすめです。
▽二次関数の軸と頂点の説明をしています
頂点と軸の求め方《練習問題》
では二次関数の軸と頂点を求める練習をしましょう。
以下の二次関数の軸と頂点を求めます。
練習問題
- \(y=x^{2}+2x+4\)
- \(y=3x^{2}+6x-4\)
- \(y=-2x^{2}-4x+5\)
\(y=x^{2}+2x+4\)の軸と頂点
二次関数\(y=x^{2}+2x+4\)を平方完成します。
\begin{eqnarray}
y&=&x^{2}+2x+4\\
&=&(x^{2}+2x+1)-1+4\\
&=&(x+1)^{2}+3
\end{eqnarray}
したがって、
放物線の軸:\(x=-1\)
頂点の座標:\((-1,3)\)
\(y=3x^{2}+6x-4\)の軸と頂点
二次関数\(y=3x^{2}+6x-4\)を平方完成します。
\begin{eqnarray}
y&=&3x^{2}+6x-4\\
&=&3(x^{2}+2x)-4\\
&=&3\{(x^{2}+2x+1)-1\}-4\\
&=&3(x^{2}+1)^{2}-7
\end{eqnarray}
したがって、
放物線の軸:\(x=-1\)
頂点の座標:\((-1,-7)\)
\(y=-2x^{2}-4x+5\)の軸と頂点
二次関数\(y=-2x^{2}-4x+5\)を平方完成します。
\begin{eqnarray}
y&=&-2x^{2}-4x+5\\
&=&-2(x^{2}+2x)+5\\
&=&-2\{(x^{2}+2x+1)-1\}+5\\
&=&-2(x^{2}+1)^{2}+7
\end{eqnarray}
したがって、
放物線の軸:\(x=-1\)
頂点の座標:\((-1,7)\)
二次関数のおすすめ勉強法
二次関数は高校数学のなかでも解きやすい問題が多い単元です。
問題の意図をしっかり理解できれば、解法もすぐに思いつけるようになります。
次は二次関数のおすすめ勉強法を紹介します。
- 教科書やノートを見直す
- 問題集で応用力を磨く
- 分かりやすい解説を見る
自分のいまの理解度と目標を照らし合わせて、自分に合った勉強法を試してみてください。


教科書やノートを見直す
まずは基本に立ち返って、教科書・ノートを見直してみましょう。
教科書には重要なポイントがギュッと詰まっています。
二次関数の基本は「二次関数の公式まとめ」にて解説しているのでご覧ください。


問題集で応用力を磨く
二次関数の関する公式に慣れてきたら、次は問題を解いて応用力を磨きましょう。
- 教科書の例題
- 問題集の基本問題
- 問題集の応用問題
問題の難易度をステップアップさせていくと、自分がどこで分からなくなったか把握しやすいです。
二次関数の学習におすすめの問題集を紹介します。
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分かりやすい解説を見る
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映像授業で学ぶメリット
映像授業で学ぶことのメリットを3つ紹介します。
映像授業で学ぶメリット
- 勉強に対する苦手意識がなくなる
- 目標に最短ルートで近づける
- 楽しい高校生活と勉強の両立
勉強に対する苦手意識がなくなる
映像授業では各教科のプロが授業をするので、かなり分かりやすい解説が多いです。
高校生のつまづきやすいポイントをしっかりと押さえた分かりやすい授業で、苦手単元を1つずつ解消していきます。
目標に最短ルートで近づける


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二次関数の頂点・軸 まとめ
今回は二次関数の軸と頂点の求め方についてまとめました。
二次関数の軸・頂点
二次関数の軸と頂点
2次関数\(y=a(x-p)^{2}+q\)のグラフにおいて、
軸 \(x=p\)、頂点 \((p,q)\)
軸と頂点の求め方
- 平方完成して求める方法
- 公式に代入して求める方法
二次関数の頂点や軸が求められるとグラフが書けるようになります。
また、スムーズにグラフが書けることで二次関数の最大値・最小値の問題も解きやすくなります。
-
二次関数の最大値・最小値の求め方!範囲の場合分けで考える方法
平方完成が苦手という方も多いと思いますが、軸や頂点の座標は求められるようにしたいので一緒に頑張りましょう。
-
基礎から確認!二次関数の公式と重要ポイント
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