今回解決する悩み
「三角比が覚えられない」
「三角関数の公式が知りたい」
三角関数に苦手意識がある高校生は必見!
\(\sin,\cos,\tan\)の各値を丸暗記するのは効率が悪すぎます!
「\(\displaystyle \sin \frac{\pi}{3}\)ってなんだっけ...ど忘れしてしまった...」
三角比を暗記しているとこんなことになるので危険です!
下の表は三角比の一覧表ですが、これを丸暗記しても応用力が身に付きません。
三角比は各値を暗記するのではなく、各値の求め方を覚えましょう。
本記事は三角比の求め方と覚え方を解説します。
その他の三角関数の公式については「三角関数が分かる!重要公式の使い方を丁寧に解説!」にまとめました。
三角比の公式
まず原点\(O\)を中心とする半径\(r\)の円を描きます。
\(x\)軸の正の方向に対して、線分\(OA\)による角の大きさを\(\angle AOB=\theta \)とするとき、
この直角三角形において各辺の比を表したものが三角比です。
三角比の公式
\begin{eqnarray}
\sin \theta &=& \displaystyle \frac{y}{r}\\
\cos \theta &=& \displaystyle \frac{x}{r}\\
\tan \theta &=& \displaystyle \frac{y}{x}
\end{eqnarray}
まだピンと来ていない人のために、実際に数字を入れてみましょう!
三角関数では中心角を\(360^\circ\)ではなく、\(2\pi\)と表します。
参考
この表し方は弧度法といい、「弧度法とは?弧度法の変換や面積公式すべて解説!」で解説しています。
以下の3つは三角比の代表的な三角形です。
このように、斜辺の長さ、\(x\)座標、\(y\)座標が分かっていれば三角比を表すことができます。
また、\(90^\circ\)を超える場合も、三角形をイメージすることで三角比を求めることができます。
三角比が表すもの
「結局、三角比ってなに!」
そんな声が聞こえてきそうですね。
三角比とは辺の比を表しています。
そう言っても難しいので、図で解説します。
例えば、下の図のような三角形があったとします。
この三角形の三角関数が\(\sin \theta=\displaystyle \frac{5}{13}\)、\(\cos \theta=\displaystyle \frac{12}{13}\)と分かっているとき、
斜辺の長さに対して、sinを掛けると縦の辺の長さが分かります。
\begin{eqnarray}
y&=&13\times \sin \theta\\
\displaystyle &=&13 \times \frac{5}{13}\\
&=&5
\end{eqnarray}
また、斜辺の辺の長さに対してcosを掛けると横の長さが分かります。
\begin{eqnarray}
x&=&13\times \cos \theta\\
\displaystyle &=&13 \times \frac{12}{13}\\
&=&12
\end{eqnarray}

斜辺の長さに対して、sinを掛けると縦の辺の長さが分かります。
斜辺×\(\sin\)=縦の辺
また、斜辺の辺の長さに対してcosを掛けると横の長さが分かります。
斜辺×\(\cos\)=横の辺
三角関数を説明すると難しく感じますが、三角関数を使うと辺の長さや角の大きさが分かるようになるのです。
三角関数のポイント
斜辺の長さ × \(\sin\) ⇒縦の辺の長さ
斜辺の長さ × \(\cos\) ⇒横の辺の長さ
横の辺の長さ × \(\tan\) ⇒縦の長さ
三角関数のまとめ記事もぜひご覧ください。
⇒三角関数が分かる!重要公式の使い方を丁寧に解説!
三角比(sin,cos,tan)の覚え方

三角比の表は暗記してはいけません。
それは効率が悪すぎるうえにテストで絶対に忘れます。
なので、表を覚えるのではなくて求め方を覚えてください。
sin,cos,tanのアルファベットの頭文字に注目します。
\(\sin\)を求めるときは、Sを描くように数字を代入しましょう。
\(\cos\)は分かりやすいですね。\(\theta\)を挟むように各辺の値を代入しましょう。
\(\tan\)は無理やり感がありますが、この順で代入することで求めることができます。
本当にテストで忘れるので、表を暗記するのではなく求め方を覚えてください。
三角関数<練習問題>
三角関数の公式を使って練習問題を解いてみましょう。
下の三角形の\(\sin \theta\)、\(\cos \theta\)、\(\tan \theta\)を求めよ。

解答
\(\sin \theta\)は斜辺に対してアルファベットのSの動きで求めることができました。
したがって、斜辺の長さが\(\sqrt{13}\)で、縦の長さが\(2\)なので、
\[\sin \theta=\displaystyle \frac{2}{\sqrt{13}}=\frac{2\sqrt{13}}{13}\]
最後は分母からルートが無くなるように有理化をしました。
これで\(\sin \theta\)の値を求めることができました。
つぎに\(\cos \theta\)を求めます。
\(\cos \theta\)は斜辺に対してアルファベットのCの動きで求めることができます。
斜辺の長さが\(\sqrt{13}\)で、縦の長さが\(3\)なので、
\[\cos \theta=\displaystyle \frac{3}{\sqrt{13}}=\frac{3\sqrt{13}}{13}\]
\(\cos \theta\)の値を求めることができました。
最後に\(\tan \theta\)の値を求めます。
\(\tan \theta\)は縦の長さを横の長さで割ると求められます。
横の長さが3で、縦の長さが2なので、
\[\tan \theta=\displaystyle \frac{2}{3}\]
これで\(\sin \theta , \cos \theta , \tan \theta\)の値を求めることができました。
このようにアルファベットs,c,tの動きを覚えていれば、\(\sin , \cos , \tan \)の値を求めることができます。
練習問題2
下の三角形において、\(\sin \theta=\displaystyle \frac{3}{5}\)、\(\cos \theta=\displaystyle \frac{4}{5}\)のとき、\(x,y\)の値を求めよう。
解答
つぎは三角比が分かっている状態で、各辺の長さを求める練習をします。
- 斜辺の長さ × sin ⇒縦の辺の長さ
- 斜辺の長さ × cos ⇒横の辺の長さ
- 横の辺の長さ × tan ⇒縦の長さ
縦の長さ\(y\)は、斜辺に長さに\(\sin \theta \)を掛けることで求められます。
\begin{eqnarray}
y&=&5\times \sin \theta\\
\displaystyle &=&5 \times \frac{3}{5}\\
&=&3
\end{eqnarray}
横の長さは\(x\)は、斜辺の長さに\(\cos \theta \)を掛けると求められます。
\begin{eqnarray}
x&=&5 \times \cos \theta\\
\displaystyle &=&5 \times \frac{4}{5}\\
&=&4
\end{eqnarray}
以上が練習問題でした。
各辺の長さや三角比を求められるようにしましょう。

三角関数のおすすめ勉強法
1年生で三角比を学習し、2年生で三角関数を勉強します。
三角関数は受験でも頻出単元なので、三角関数が得意になると武器になります。
次は三角関数のおすすめ勉強方法を紹介します。
- 教科書やノートを振り返る
- 問題種で応用力を磨く
- 分かりやすい授業を受ける
自分の理解度と目標に合わせて、自分に合った勉強法を試してみてください。

教科書やノートを見直す
まずは基本に立ち返って、教科書・ノートを見直してみましょう。
特に基礎が不安な方はまず教科書の復習をしてみて下さい。
三角比の意味や覚え方もまとまっているはずです。

問題集で応用力を磨く
用語や公式を覚えたら問題集で応用力を磨きましょう。
- 教科書の例題
- 問題集の基本問題
- 問題集の応用問題
問題の難易度をステップアップさせていくと、自分がどこで分からなくなったか把握しやすいです。
三角比・三角関数の学習におすすめの問題集を紹介します。
<1年生の三角比>
<2年生の三角関数>
分かりやすい解説を見る
以下のような悩みがあるなら、映像授業もおすすめです。
- 勉強しても成績が伸びない
- 学校の授業が分かりにくい
- 分からない所が分からない
映像授業なら自分に必要な授業だけを、分かるまで視聴することができます。
分からないを残すことなく、定期テスト対策ができるので授業授業がおすすめです。
「3-1:三角比」の画面
河合塾が提供する「河合塾One」なら丁寧な解説で、基礎から確認できます。
※無料体験で全授業を視聴できます。
三角関数(sin,cos,tan) まとめ
今回は三角関数の公式と覚え方をまとめました。
これは基礎中の基礎なので、しっかりと押さえておきましょう。
三角関数の公式 まとめ三角比の公式
\begin{eqnarray}
\sin \theta &=& \displaystyle \frac{y}{r}\\
\cos \theta &=& \displaystyle \frac{x}{r}\\
\tan \theta &=& \displaystyle \frac{y}{x}
\end{eqnarray}
斜辺の長さ × sin ⇒縦の辺の長さ
斜辺の長さ × cos ⇒横の辺の長さ
横の辺の長さ × tan ⇒縦の長さ
三角比の表を丸暗記するのではなく、三角形の辺の長さから三角比を求められるようになりましょう。
三角関数には重要な公式がたくさんあります。
正弦定理や加法定理についても別記事でまとめています。
-
三角関数が分かる!重要公式の使い方を丁寧に解説!
続きを見る
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