
そう思っていませんか?
当たり前なものほどちゃんと証明するのが難しい

今回は\((-1)×(-1)=1\)の証明を中学生で分かる方法で証明していきます。
・\((-1)×(-1)=1\)の準備
・\((-1)×(-1)=1\)の証明
\((-1)×(-1)=1\)の準備
\((-1)×(-1)=1\)の証明をしていく前にいくつか準備が必要です。
- 1.\(a×1=a\)である
- 2.\(a×0=0\)である
- 3.\(a+(-a)=0\)である
これらも当たり前のことに思われるかもしれません。
しかし、当たり前だと思っていることを証明するには、その前提となる当たり前を確認して約束しておく必要があります。
\(a×1=a\)である
「\(a×1=a\)である。」⇔「1は乗法の単位元である。」
少し難しい言葉を使いましたが、要するに「掛け算においては、何に1をかけても数は変わらないよ」ということを示しています。
うん、当たり前ですよね。
\(a×1=a\)
\(1×a=a\)
1は右から掛けても、左から掛けても数を変えません。
\(a×0=0\)である
つぎの乗法における\(0\)の確認です。
任意の数\(a\)に対して、
- \(a×0=0\)
- \(0×a=0\)
掛け算においては、すべての数において0をかけると0になってしまうことを約束しましょう。
a個のものが0セットあると考えれば、0なのは納得ですよね。
逆に0個のものをaセット用意しても、変わらず0ですね。
\(a+(-a)=0\)である
つぎにマイナスとは何かを定義します。
定義
任意の数\(a\)に対して、\(a+b=0\)を満たすような数\(b\)が存在するとき、このような数\(b\)を\(-a\)と呼ぶ。
したがって、\(a+(-a)=0\)である。
実数の足し算では交換法則が成り立つので、
- \(a+(-a)=0\)
- \((-a)+a=0\)
どちらも成り立つことが分かります。
以上の3つは、使っていいものとして\((-1)×(-1)=1\)を証明していきます。
(-1)×(-1)=1の証明
まずは、(3)の約束から以下のことが言えます。
\(1+(-1)=0\)
両辺に右側から\(-1\)を掛けます。
右辺は\(0\)なので(2)の約束から、何を掛けても\(0\)になります。
\(1×(-1)+(-1)×(-1)=0\)
(1)の約束より\(1×(-1)=-1\)なので
\(-1+(-1)×(-1)=0\)
最後に両辺の左側から1を加えると
\(1+(-1)+(-1)×(-1)=1\)
となり、(3)のマイナスの約束より
\((-1)×(-1)=1\)
以上で証明終了となります。
どうでしょうか?
そんなに難しい式変形はなかったと感じます。
\((-1)×(-1)=1\) おわりに
今回は\((-1)×(-1)=1\)の証明をしました。
使ったのは、足し算と掛け算の性質をちょろっと使っただけでしたね。
当たり前だと思っていることも、なんでそうなるんだろう?と疑ってみると、もっともっと数学が楽しくなるかもしれません。
学校で習うような、問題演習だけが数学ではないので、これを機に数学に興味を持ってくれると嬉しい限りです。
では、ここまで読んでくださってありがとうございました。
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