「判別式Dの公式は?」
「解の個数はどうやって求めるの?」
今回はこんな悩みを解決します。

高校数学において、判別式Dは非常に重要な公式の1つです。
判別式Dの符号によって、二次方程式の解の個数が判断することができます。
本記事では、判別式Dの公式と解の個数との関係について解説します。
判別式をまだ習っていなくてもわかるように段階を踏んで解説していくのでぜひ読んでみてください。
記事の内容
ライター紹介
国公立の教育大学を卒業
数学講師歴6年目に突入
教えた生徒の人数は150人以上
判別式Dとは
判別式Dとは以下の公式を指します。

判別式Dの符号によって、二次方程式を満たす実数解の個数が分かります。
判別式Dと解の個数
判別式Dと解の個数
D>0のとき、異なる実数解を2つもつ。
D=のとき、実数解を1つもつ。(重解)
D<0のとき、実数解をもたない。
なぜ解の個数が分かるの?

判別式Dの公式は以下の数式でした。
\(b^{2}-4ac\)ってどこかで見たことありませんか?
判別式は2次方程式の解の公式のこの部分と同じ形をしています。
参考
解の公式とは?という方は以下の記事がおすすめ
⇒二次方程式の解の公式をマスターしよう!
\(D>0\)のとき
\(D>0\)のとき、解の公式におけるルート部分が正の数になることを表します。
つまり、二次方程式を満たす解が2つあることを指します。
このことから、D>0のとき二次方程式が2つの実数解をもつことが分かります。
\(D=0\)のとき
\(D=0\)のとき、解の公式におけるルートの中身も0になります。
これは二次方程式を満たす解が1つしかないことを指します。
したがって、D=0のとき二次方程式は実数解を1つもつことが分かりました。
\(D<0\)のとき
\(D<0\)のとき、解の公式におけるルートの中身がマイナスになります。
ルートの中身がマイナスになってしまうので、D<0のとき実数解を持たないことが分かります。
2年生の内容ですが、ルートの中が負の数になるときは虚数というものになります。
>>実数とは?実数に含まれるもの&実数でないものを具体例で解説
判別式でx軸との交点の数を求める
判別式Dの符号によって、二次関数とx軸との交点の個数が分かります。

そもそも\(ax^{2}+bx+c=0\)というのは、\(y=ax^{2}+bx+c\)とx軸の交点を求めています。
具体的に言うと\(x^{2}-6x+8=0\)という二次方程式の解は
\begin{eqnarray}
x^{2}-6x+8&=&0\\
(x-2)(x-4)&=&0\\
x&=&2,4
\end{eqnarray}
となりますが、これは二次関数\(y=x^{2}-6x+8\)が\(x=2,4\)でx軸と交わることを表しています。
したがって、判別式Dの符号によって以下の3つのことがいえます。
判別式Dとx軸との関係
①D>0のとき、二次方程式は異なる2つに実数解をもつので、x軸と2か所で交わる。
②D=0のとき、二次方程式は1つの実数解をもつので、x軸と接している。
③D<0のとき、二次方程式は実数解をもたないのでx軸とは交わらない。
このように判別式を用いることで、二次方程式とx軸の交点の個数を求めることができます。
判別式D/4を活用しよう
判別式Dを少し応用したもので、\(\displaystyle \frac{D}{4}\)というものがあります。
\(\displaystyle \frac{D}{4}\)は与えられた二次方程式\(ax^{2}+bx+c=0\)の\(b\)が偶数のときにだけ使える公式です。
判別式D/4
\(y=ax^{2}+bx+c\)において、\(b\)が偶数のとき\(\displaystyle b'=\frac{b}{2}\)とすると
\[\displaystyle \frac{D}{4}=b'^{2}-ac\]
例として、二次方程式\(x^{2}+6x+3=0\)の解の個数を求めましょう。
\(x\)の係数が\(6\)で偶数なので、判別式\(\displaystyle \frac{D}{4}\)を使うことができます。
\(b'=3\)とすると、
\begin{eqnarray}
\frac{D}{4}&=&b'^{2}-ac\\
&=&3^{2}-1 \cdot 3\\
&=&6
\end{eqnarray}
\(\displaystyle \frac{D}{4}>0\)より、与えられた二次方程式は異なる2つの実数解をもつ。

なんで判別式はDなの?
ここで少し余談です。

それにはちゃんとした由来があります。
Dは英語の略称で英単語の「discriminant」(日本語訳:判別、差別、区別)が由来になっています。
このように何気なく使っている数学の文字にはちゃんと意味があるので、そこを気にしてみても面白いですね!
判別式D《練習問題》
判別式を使って二次方程式の解の個数を求める練習をしましょう。
練習問題
次の二次方程式の解の個数を求めなさい。
(1) \(2x^2+5x-2=0\)
(2) \(4x^2-12x+9=0\)
\(2x^2+5x-2=0\)の解の個数
二次方程式\(2x^2+5x-2=0\)より、\(a=2,b=5,c=-2\)として判別式Dの符号を求めます。
\begin{eqnarray}
D&=&b^{2}-4ac\\
&=&5^{2}-4 \cdot 2 \cdot (-2)\\
&=&25+16\\
&=&41
\end{eqnarray}
\(D>0\)より、二次方程式\(2x^2+5x-2=0\)は異なる2つの実数解をもつ。
\(4x^2-12x+9=0\)の解の個数
二次方程式\(4x^2-12x+9=0\)より、\(a=4,b=-12,c=9\)として判別式Dの符号を求めます。
\begin{eqnarray}
D&=&b^{2}-4ac\\
&=&(-12)^{2}-4 \cdot 4 \cdot 9\\
&=&144-144\\
&=&0
\end{eqnarray}
\(D=0\)より、二次方程式\(2x^2+5x-2=0\)は実数解を1つもつ。
二次関数のおすすめ勉強法
二次関数は高校数学のなかでも解きやすい問題が多い単元です。
問題の意図をしっかり理解できれば、解法もすぐに思いつけるようになります。
次は二次関数のおすすめ勉強法を紹介します。
- 教科書やノートを見直す
- 問題集で応用力を磨く
- 分かりやすい解説を見る
自分のいまの理解度と目標を照らし合わせて、自分に合った勉強法を試してみてください。

教科書やノートを見直す
まずは基本に立ち返って、教科書・ノートを見直してみましょう。
教科書には重要なポイントがギュッと詰まっています。
二次関数の基本は「二次関数の公式まとめ」にて解説しているのでご覧ください。

問題集で応用力を磨く
二次関数の関する公式に慣れてきたら、次は問題を解いて応用力を磨きましょう。
- 教科書の例題
- 問題集の基本問題
- 問題集の応用問題
問題の難易度をステップアップさせていくと、自分がどこで分からなくなったか把握しやすいです。
二次関数の学習におすすめの問題集を紹介します。
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分かりやすい解説を見る
以下のような悩みがあるなら映像授業もおすすめです。
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- 学校の授業が分かりにくい
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分からないを1つずつ解消していけるので、定期テストで高得点を取りたい方は授業授業がおすすめです。
映像授業で学ぶメリット
映像授業で学ぶことのメリットを3つ紹介します。
映像授業で学ぶメリット
- 勉強に対する苦手意識がなくなる
- 目標に最短ルートで近づける
- 楽しい高校生活と勉強の両立
勉強に対する苦手意識がなくなる
映像授業では各教科のプロが授業をするので、かなり分かりやすい解説が多いです。
高校生のつまづきやすいポイントをしっかりと押さえた分かりやすい授業で、苦手単元を1つずつ解消していきます。
目標に最短ルートで近づける

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自分のレベルに合わせた授業だけを受けて、最短で目標達成を目指します。
楽しい高校生活と勉強の両立
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二次方程式の判別式 まとめ
今回は二次方程式の判別式についてまとめました。
二次方程式の判別式 まとめ
判別式D
判別式Dとx軸との共有点の個数
判別式Dは重要な公式なので必ず押さえておきましょう!
また、判別式Dの符号によって解の個数が定まる理由も覚えておくことで、より理解が深まります。
\(x\)軸との共有点の個数は、二次関数の頂点の位置からも判断できます。
二次関数の軸と頂点については「二次関数の頂点・軸を求める手順」で解説しています。
二次関数を総復習したい方はこちらの記事がおすすめです。
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